冬の道路では事故防止を目的として凍結防止剤を散布されています。
皆様も経験があると思いますが、道路上に白い粒のような物が撒かれているのを見た事がありませんか。
それは道路の凍結防止剤です。
この凍結防止剤が年々多く散布されるようになり、自動車に良くない影響を及ぼしているのです。
自動車が錆びてしまうという事は、見た目も悪くなるし、ボディやフレームなどが錆びてくると走行にも支障が出る場合があります。
酷いものになるとボディが錆びで腐って穴まで開いている車両もあるくらいです。
自動車が錆などで見た目や機能が悪くなると、自動車を乗り換える時に下取り査定で非常に評価が下がります。
下取・買取の査定で評価を下げないようにする為には、自動車を錆から守ることが必要になります。
凍結防止剤による影響で、自動車ボディを錆から守る方法はどのような事があるのかをお伝えしたいと思います。
冬の高速道路や国道・県道などで使用される凍結防止剤とは
道路に散布される凍結防止剤としては大きく二種類があります。
国道や高速道などに撒かれる「凍結防止剤」と、人の手で撒く雪や氷を解かす「融雪剤」と言うものがあります。
同じ物の様にも思いますがそれぞれ使用用途が違います。
凍結防止剤とは
主に国道や高速道路などで散布されるのが凍結防止剤です。
これは国交省が管理して、路面の凍結の恐れがある場合に散布されています。
凍結防止剤の主成分は塩化ナトリウムで、簡単に言うと「塩」です。
そうです、道路に塩をまいているのですよ！
散布される材料は国交省が認めた塩化ナトリウムで、純度が９５％以上のものを使用されているようです。
国交省の資料を見て、その塩化ナトリウムは海外からの輸入品となり、主にメキシコや中国から輸入しているようです。
塩化ナトリウム水溶液の凝固点温度は、最大でマイナス２１度になります。
道路に撒いた薬剤が路上にある水に溶けて塩化ナトリウム水溶液になる事で、路面の凍結を防いでいるのです。
つまり、道路の上に塩水があり、塩水は最大でマイナス２１度まで凍らないので（濃度にもよる）道路で滑る事が少なくなります。
（すごく簡単に言いました）
融雪剤とは
融雪剤と言うものは、氷や雪を解かす効果のある薬剤です。
主な主成分は、塩化カルシウムです。
あまり聞いたことが無いかもしれませんが、皆様の身近なものに使用されています。
それは、お菓子や乾燥海苔の中に入っている乾燥材としても使用されています。
塩化カルシウムの凝固点温度はマイナス５１度となり、塩化ナトリウムよりも固まる温度が低いのです。
塩化カルシウムは水と反応して熱を発生させます。
その熱と凝固点低下で雪や氷を解かすという事です。
雪の上などに撒きますと、数分から十数分で雪が解け始めて即効性がある薬剤です。
融雪剤は、皆様も見かけたことがあると思いますが、山道や橋のたもとなど滑りやすい所に置かれている白い袋や箱が設置されています。
その中には塩化カルシウム（融雪剤）が入っていて、雪や氷で自動車が滑ってしまう時に撒いて解かせるようになっています。
どちらの薬剤ともに、塩の成分です。
道路に撒かれるという事は、自動車にも付着するという事です。
なので、自動車が錆びやすくなるのです！
凍結防止剤が及ぼす自動車への錆（サビ）
冬の道路を走ると、凍結防止剤でボディーが白くなってキラキラと塩の結晶が付着したことはないですか？
塩水が乾いて結晶化する事もあるのです。
このような道は塩水の上を走っているという事ですなんですね。
皆様は車のボディは鉄の素材という事はご存知ですよね。
鉄は錆びる事もご存知ですよね。
錆びるとは、鉄が酸化して腐食するという事です。
塩水は普通の水より酸化を早める事になります。
自動車の金属部分は塗装で覆われていて、鉄の金属部分は空気や水分と接触しないようになっています。
ですが、経年変化で塗装も弱ってきたり、もともと塗装膜が薄い部分などもあります。
その様な所に塩水と泥・砂などが常に付着して、空気中の湿気などで湿っていれば、弱った塗装に浸透してしまい、金属部分が錆びてしまいます。
自動車の錆はどの部分に多く発生するのか？
やはり濡れやすく汚れやすい車のシャシ部分（下回り）が錆びやすくなります。
フェンダー部分やサイドシルと言う部分も良く錆びる所です。
新車の時には車の下回りはシッカリと錆びないように塗装されていますが、年数が経って何もしないで乗っていると、気づかないうちに錆びてしまっている事があります。
自動車の錆を防止する方法はどうしたらいいのでしょうか。
錆を防止するための自動車のボディケアは？
自動車を錆から守る方法はいろいろありますが、お金をかけずにする方法と、お金をかけて錆の予防をする方法があります。
お金をかけずに錆から守る方法は一言でいうと、
マメに洗車をする事です。
見えているボディもそうですが、下回りのシャシ部分も水洗いで汚れや塩分を流してください。
下回り（シャシ部分）は、高圧洗浄機など水の圧力を利用した洗車方法がお勧めです。
この洗車の方法は基本的な事になります。
手間をかけずに錆の予防をしておく方法は、
シャシ部分のアンダーコート（防錆塗装）を施工しておく事です。
これは新車購入時に施工されるのが一般的ですが、新車から数年経過した車両でも施工が可能です。
どんなものかと言うと、錆びやすい部分などに剥がれにくい塗装を塗布していきます。
塗料は柔らかく厚みのある素材でボディとの密着性が優れています。
新車施工時から２～３年くらい錆から守ってくれます。
新車購入時には是非お店でご相談してみてください。
こちらは継続して施工し直すことで長く錆から守ってくれると思います。
シャシに付着したの凍結防止剤を洗浄するには、ケルヒャーなどの高圧洗浄機がお勧めです。
クルマに錆があると下取り・買取査定で大きな減点となる
買取査定や下取り査定では自分のクルマを高く買ってほしいですよね。
「査定をするその車には錆が多くて、買取店では思いのほか金額が低くてがっかりした」
又は「錆がひどくて買取が出来ません」
なんて事になるのは嫌ですよね。
そんな事にならないように愛車を錆ないようにしておきましょう。
実際に私たち販売店でもお客様の車を査定します。
査定での錆とは大きな減点となり、金額の減額も多くなります。
例えば、フェンダー部分の錆（腐食）で、２ｃｍ四方の大きさで２０点の減点です。
金額に直すと約１～３万円（車にもよりますが）の減額になります。
そんな部分が何カ所もあると、どんどん減額されてしまいます。
査定とは自動車の基本価格から減点する計算方法なのです。
「自動車の査定とは」どんなものなのかについて書いています
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まとめ
自動車の錆が多くあると、下取りや買取の査定の時に大きな減点対象となります。
買取査定をするという事は金額が付きます。
金額があるという事は中古車として再販する事になります。
中古車で売るのであれば綺麗な車の方が買取する販売店も嬉しいものなのです。
錆のない綺麗なクルマであれば、少しでも高い査定額になる事を期待できます。
後々に下取りしてもらって乗り換えを考えている方は、愛車の錆を予防して綺麗な状態を保って下取りや買取の査定をされる事をお勧めします！
そして、新車を購入される時はアンダーコート（防錆塗装）を施工されておく事をお勧めします！
自動車の査定では下回りの錆も対象になります。
また、中古車を購入される場合も下回りをよく見てから購入される事をお勧めします！
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