皆様は新品タイヤの「皮むき」ってご存知でしたか?
冬シーズンになると、スタッドレスタイヤをご用意されると思いますが、新品を買った時はタイヤ表面が硬くなっているのをご存知でしょうか。
新品の時は、タイヤ本来の持っている性能は発揮できていないのですよ。
そんなタイヤの事について少しだけお話ししてみようと思います。
新品スタッドレスタイヤの「皮むき」とは
新品のタイヤのほとんどは、トレッド(路面に接地する面)の表面は少し硬くツヤツヤしているのを見た事がありますでしょうか。
これはタイヤを製造する過程で出来るもので、柔らかい状態のゴムを成型し、金型から抜いた際にできた表面はゴムの皮という状態になります。
夏タイヤでもそうですがスタッドレスタイヤでも同じことで、トレッドの表面はゴムの皮に覆われています。
ゴムの皮を剥がすことで、タイヤ本来の持っている性能(グリップ力)を発揮します。
新品の皮むきは、夏タイヤではよく知らているようですが、スタッドレスタイヤでも同じように新品の皮むきをしておくと良いと思います。
「新品タイヤの皮むき」はどうやったらいいのか?
いたって簡単です。
雪道以外の通常路面を走行すればいいだけです。
どのくらい走ればいいのでしょう?
タイヤの種類にもよりますが、乾いた路面で50~100Kmほどの距離を走行すれば「新品の皮むき」は完了すると思います。
タイヤ本来のゴム質を表面に出すことで性能が発揮できます。
例えば発泡ゴムを採用しているタイプでは、新品タイヤから皮むきをしないと本当の能力を発揮できないと言う事です。
発泡ゴムは、タイヤのゴムの中に凄く小さな気泡を入れて、ゴムと路面の間に出来た水分を吸い取ることで滑る力を抑える機能があります。
新品タイヤの皮があると、水分を吸い取る気泡が表に出ていないので本来の性能が発揮できないという事になります。
タイヤメーカー各社では、思考錯誤して性能の良い製品を次々と世に出されています。
新品装着からすぐに雪上性能を発揮できるように、トレッド(路面に接地する面)の表面加工をされている製品もあります。
例えば、国産タイヤメーカーなどの一部商品では、新品使用時でも雪上グリップ力を持たすためにトレッド表面に細かな浅い溝が設けてあり、初期使用から雪上グリップ力を高めているようです。
その溝が無くなる頃には、ゴムの皮むき出来て本来の能力が発揮できる頃になるそうです。
雪道タイヤとして残り溝の限界は?
上の写真は新品のスタッドレスタイヤですが、使用して残り溝が減ってくるとプラットホームと言う部分が出てきます。
そのプラットホームと言う部分が矢印の所です。
これがトレッドの面と同じ高さまで出ると50%減ったことになり、氷雪路をグリップさせて走る事が難しくなる限界点になります。
つまり雪用タイヤとしての限界という事になります。
プラットホームの部分はタイヤのどこにある?
上記の矢印の方向に、プラットホーム部分が示されていてタイヤの側面にあります。
プラットホームを探すのをわかりやすくしています。
これを見て交換時期を判断できるのです。
タイヤメーカーにもよりますが、この矢印は2~4か所設けてあります。
夏タイヤと比べてスタッドレスタイヤは、なぜ氷雪路面で滑りにくいのか?
それはこの写真で解りやすく示していますが、細いギザギザの溝が何本もあります。
これがサイプと言う部分です。
このサイプは、タイヤのブロックの高さまで溝が切ってあり、タイヤ面と雪上面を引っ掻いて雪を固めて雪上路を捉えます。
ゴムが雪を掴むようにして転がっていくのです。
このタイヤのゴム質が固かったりすると雪をつかみにくくなり、グリップ力が弱くなります。
なのでタイヤのゴム質は重要になってきますし、各メーカーさんはこの事に様々な努力をされて新しい製品を作っておられます。
例えば、ゴムの中に小さな気泡を入れて、氷雪路面上にある水分をタイヤの中の小さな気泡に吸い上げるという技術を採用されています。この事により滑りを防いでいます。
他にはガラス繊維を練りこめた物や、クルミを砕いて練りこんだ物もあったりします。(最近は廃盤になったような気がしますが・・・)
なぜ氷雪路は滑るのか?
氷の上に薄く溶けた水分があり、氷とタイヤの間にある水分でタイヤが浮いてしまい、それが原因で滑る事になります。
非常に温度の低い氷は乾いていて、乾いた氷は滑りにくいものなのです。
表面が溶けて水分が出来ると滑りやすくなります。
スタッドレスタイヤの性能を長持ちさせるための保管方法
皆様は冬用タイヤの保管方法はどうされていますか。
夏場に太陽光にさらされるような所に置いていませんか?
油等の近くや、熱い所に置いていませんか?
そのような所に置いていたらタイヤのゴムは劣化が進み、ゴム質が悪くなります。
そんな事にならないように、賢く保管しましょう。
タイヤはどのように保管すればいいのか
大きく三つの事を守っていただけると長持ちさせる事が出来ます。
油等の近くに置かない、熱い所に保管しない。
2、保管する時はタイヤの空気圧を半分位減らしておく。
これは、常に適正空気圧にしておくとタイヤのゴムは 緊張した状態になりゴムにストレスを与えていることになります。 使用しないときはタイヤの緊張を和らげておくと ゴム質も長持ちする事になります。
3、保管するタイヤを平置きにする。
トレッドの面を下にして立てた状態で保管すると、 タイヤ・ホイールの重さで接地している部分が変形したりします。 なので、縦ではなく平置きにするようにしましょう。
まとめ
スタッドレスタイヤは、4年(4シーズン)くらいを目途に交換する事をお勧めします。
冬のシーズンが近づくとスタッドレスタイヤの準備も必要となります。
皆様のタイヤの状態は大丈夫でしょうか。
最近では今まで雪が積もった事のない地域でも雪が多く降ったりもします。
急に冬用タイヤに履き替えようとしても、お店の予約が一杯になったりしますので、早め早めの交換をお勧めします。
自動車販売店やショップなどでは急に注文してもタイヤの品切れになっていたり、入荷まで時間が必要な場合が有りますので、雪が降ってくる時期よりも早く購入して交換しておきましょう。
タイヤをお得に安く購入するには、通販で購入されるのが安く購入できると思います。
カーショップや自動車販売店で購入予算が合わない場合は、ネット通販をご利用されてみはいかがでしょうか。
TIREHOOD|タイヤフッド
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