雨の日のフロントガラスは見えにくくて嫌ですよね。
昼間ならまだしも、夜間では街灯や対向車の光などで水が反射して見にくくなります。
皆様の車はフロントガラスやサイドガラスに何か処理をされていますか。
例えば「撥水処理している」、「親水処理している」、「油膜取りのみ」などなど・・
自動車ユーザー全体でいえば「特に何もしていない」という方が多いのではないかと思いますが、色々とこだわりのあるユーザー様もおられます。
「雨の日はバッチリ弾く方がいい」という方や、
「水は弾かずにガラスになじむように流れる方がいい」という方など意見は様々です。
実際にご来店されるユーザー様にも、こだわりを持っている方はおられるので、洗車や整備をする時にも一通り確認をしたりしています。
例えば、親水ガラスの方に撥水洗車などをするとガラスの水が弾いてしまい、後でお客様からお叱りを受ける事にもなったりするので確認したりしています。
私個人的には「撥水ガラス派」であり、バッチリ弾いて風圧で雨粒が流れて消えていくのが好きです。(個人の感想です)
様々な思いを持った方がおられるので、一概にどの方法がいいですよ。と言うアドバイスはできませんが、撥水の場合の特徴や親水の良さなどをご紹介できればと思います。
撥水ガラスとは?
撥水ガラスとは
書いて字のごとく、ガラスの上を弾いて流れる事です。
って簡単に書きすぎですね。
ガラスの表面に「撥水処理」、表面張力の少ない材料をコーティングする事で、水がガラスとの接地面が少なくなり水滴が浮き上がったような状態になり風圧などで飛んでいくのです。
そして、表面張力で水滴が丸くなるので、ガラス上にある水滴と水滴の間が空くのでガラスを透して見る物の視界が見やすくなるのです。
撥水ガラスのメリット・デメリット
良いところは、水が弾くことによって視界が多くなる。
良くないところは、霧雨や夜露や霜などの細かな水滴は白く見えて逆に見にくくなります。
親水ガラスとは?
親水タイプは撥水とは逆で水が弾かないタイプです。
水がガラスの表面に薄い水膜のようになじんで流れます。
撥水とは違い、視界は水膜を透して見るようになるので少し歪んだようにも見えます。
このタイプのお勧めはフロントガラスではなく、サイドガラスやリアウィンドウやドアミラーなどに処理する方が良いかと思います。
親水タイプはリアウィンドウがお勧め
良いところは、ガラス面に水膜となって流れる。水が水滴として粒にならないので水膜を透して見ることが出来る。(ワイパーが無いガラスにお勧め)
良くないところは、見え方がはっきりとはしない。水膜を透して見るので少し歪んで見える。
私個人的なお勧めですが、撥水タイプはフロントガラスに施工するのがお勧めです。
なぜなら水滴は玉のようになって水のない部分が広くなり視界が見やすくなります。
フロントガラスには風圧が当たるので水滴が流れて見やすくなります。
サイドガラスは好みもありますが、親水タイプの方が良いかもしれません。
最近の車種では、運転席・助手席のガラスは撥水処理されている車種もあるので、その場合はそのままにしておいてください。
後席のガラスなどは親水タイプがいいと思います。
リアガラスは親水タイプがお勧めです。
リアウィンドウは風が当たらないので撥水では水が飛んでいきません。そして泥や砂が付着する事になすますので水で流れてしまう親水タイプの方が適していると思います。
ドアミラーはメーカー純正で親水ミラーになっている車両も多いかと思います。
親水か、撥水かは個人の好みによりますが新車時に親水になっているものは、そのまま使用される方が良いかと思います。
メーカー純正施工の親水処理は丈夫です
私個人的にはドアミラーは撥水タイプの方が好きです。
以前に新車から親水ミラーになっている車両を乗っていた時があったのですが、雨の日に見にくいと思って親水処理を剥がそうと試みたことがありました。
ガラスコンパウンドで磨いてみましたが、コーティングが丈夫で完全にはがすことはできませんでした。
純正のコーティング処理は非常に丈夫で簡単には剥がれませんでした。
でも撥水ミラーにしたかったので、その上から撥水剤を塗って処理してみました。
1~2週間は雨の日でも撥水していたのですが、日に日に撥水剤が剥がれてしまい1ヶ月も経つと親水ミラーに戻ってしまいました。
この時に塗布した薬剤はフッ素系の撥水剤でした。
その後いろいろ試してみましたが、シリコン系の撥水剤であれば比較的日持ちは良かったように思います。
親水ミラーの上から撥水剤を塗布しても日数が経つと剥がれますので、あきらめた方が良いかもしれません。
ガラスを親水式にする方法は
ガラス磨きを使用すると良いと思います。
撥水も油膜も磨き落とすのです。
どんなモノを使ったらいいのか?
ウロコ取りや油膜取りのガラス磨き剤で、洗車で濡れた状態の時にガラスを磨けばいいのです。研磨剤も一緒に水で洗い流せるので手間がかかりません。
時折ユーザー様から油膜取りの依頼があったりすると、洗車の時にガラス磨きをしています。
ガラスも綺麗になって視界も良くなりますのでお勧めですよ。
油膜取りだけなら日数がたてば、またガラスに油膜などが付着してしまいますので、こまめな油膜取りを行わなければならないのです。
ただし、撥水処理されたガラスをウロコ取り等で磨くと、撥水膜が剥がれてしまいますので気を付けてください。
親水ガラスを長持ちさせたい方は、親水式の処理材で施工されると良いかと思います。
親水加工処理材はカーショップなどでも売っています。
親水コーティング剤は種類も少ないですが、使用場所や用途を考えて購入される方が良いかと思います。
親水コーティング剤によってはガラスへの定着が強いものがあり、元のガラスに戻そうとして被膜を剥がす場合に非常に困難なモノもありますので気を付けてください。
撥水処理材は大きく分けて2種類あります
フッ素系の撥水材と、シリコン系の撥水材です。
フッ素系の撥水処理材の施工は少し手間は掛かりますが、施工後は撥水効果が長持ちします。
施工方法は、ガラス面の下処理をしてから撥水材を塗布していきます。
指定時間で乾燥させた後にマイクロファイバークロスで拭きあげます。
そして、約24時間程度は水に濡らさないようにして塗布面を定着させます。
この行程をしないと長持ちしないのです。
シリコン系の撥水処理材は長持ちはしないものの、施工が非常に簡単で毎回の洗車の時にでも出来るものとなっています。
このタイプはガラス面を下処理して撥水材を塗布します。
その後乾燥したら、固く絞ったきれいなウエスで拭き伸ばしながら拭き取っていくだけです。
2回目以降は、洗車してからガラス面に撥水材を塗り重ねて拭き上げるだけです。
シリコン系撥水材は施工が簡単なので、この方法がお薦めです。
シリコン系でも1~2ヶ月位は水が弾いていますから、毎回の洗車で施工するといいのではないでしょうか。
まとめ
撥水タイプ、親水タイプと人それぞれ好みはあると思います。
何が良くて何が良くないという決まりはありませんが、ユーザー様が良いと思う方法でガラス処理されればよいかと思います。
撥水施工などはお店でも行っていますが費用も安くはありません。
手軽に安く施工が出来る商品は、カーショップやネット通販でも多く発売されています。
自分で施工する事も出来ますし、値段も安く済みます。
カーディーラーやカーショップ等で「撥水施工を施します」というところもありますが結構費用も高くなりますし時間もかかります。
お店で施工している商品は施工後の持続力はあるのですが、実際に使用し続けてみてもパッケージに謳ってる月数までは持たない場合が多いと思います。(私個人の経験上、普通に使っていても持ちません)
一般に販売している市販の撥水剤では持続力が無いじゃないか。
確かにそうですね。
市販の製品では施工は簡単なのですが持続力は短いですね。
でもショップなどで売られている市販品は、簡単にいつでも自分で施工することも出来ますし価格も抑えられます。
何度も施工するのは面倒かもしれませんが、自分で施工する方が自由に出来て良いかもしれません。
施工といってもそんな大げさなものではないので誰にでも出来ると思います。
マイカーの洗車時にでも施工されてはいかがでしょうか。
撥水剤などはカーショップなどで様々な種類が販売されていますが、実際どれを使ったらいいのかよくわからないと思います。
店員さんに聞くのも面倒だし・・・
そんな時はネット通販で、人気商品やレビューなどを見て買われると良いでしょう。
各種類の説明もされていますし、店頭で焦って買うより色々吟味して買われる方がいいと思います。
興味のある方は一度探してみてはいかがでしょうか。
Photo/Illustration: 無料写真素材なら【写真AC】
Photo: フレディ(ブログ運営者)
ガラス磨き剤を固めのスポンジに適量付けて、ゴシゴシと力を入れて擦ります。
水弾きがなくなるまでしっかりと磨きましょう。
乾いてきた時は、霧吹き等で水を吹き付けて水弾きが無くなるまでゴシゴシ擦りましょう。
ガラス全体に水弾きが無くなれば、水で洗い流せばOKです。