皆様のマイカーは自分で洗車されますか?
「いつも自分で洗車して綺麗にしていますよ」
という方や、
「いえいえ洗車なんて人任せで自分で洗ったことはないです」
なんて言う方もおられるかもしれませんが、多くの方がマイカーは自分で洗車されるのではないでしょうか。
気をつけてください!
洗車後の自動車は錆びる部分があるのです!
洗車だけではありません!
水たまりの道の走行や、災害時に川になったような道を走らせた場合でも走行後放置していれば自動車は錆びます!
ボディなどの金属部分は塗装で覆われているので錆びることはありませんが、ブレーキは金属がむき出しなので水や洗剤などで錆びてしまいます。
わかりやすいのがフロントのディスクブレーキです。
洗車をした次の日などに見てください、ディスクの表面は少し錆びていると思います。
でもご安心ください。
少しのサビなら問題はありません。
自動車を走らせてブレーキを2~3回踏めば錆は取れて元の綺麗な表面になります。
ですが洗車後に走らせずにそのまま放置してしますと錆は進行します。
数日程度なら問題ないでしょうが、1週間や2週間と長期に放置すると場合によってはブレーキがザビで固着してしまう事があります。
駐車される場所や条件にもよりますが、タイヤがロックしてしまうほど錆で固着する場合もあるのです。
先日、このような事がありました。
私のいる店のお客様でブレーキがロックして動けなくなってしまった車がありました。
その車はどの様になったのかを今回ご紹介してみようと思います。
ブレーキが錆でロックして動けなくなった車両
先日私どものお店にお客様から連絡ありました。
「自動車が動かないんだよ!」
「後ろのタイヤが回らず引きずってしまうんだ」
「パーキングブレーキは解除しましたか?」
「そんなの解除しているに決まってるじゃないか!」
「とにかく直ぐ見に来てくれ!」
このようなやり取りがありお客様のところに行きました。
リアブレーキが固着してタイヤが回らなくなっていました。
「何日くらい動かしていないのですか?」
「1週間くらい乗っていません」
「ブレーキが錆で固まっていますね・・・」
少し強引ではありましたが車のパワーで発進させてタイヤを回せることができました。
リアブレーキが「バキン!」と音を立てて固着が剥がれる音がしました。
とりあえず自動車は動かすことが出来ましたが、このまま乗ってもらうのは心配なので一度預かって点検をする事となりました。
このお客様は今回のトラブルで私共に連絡する前に日本自動車連盟(JAF)に連絡して応援を呼んだ方が良いのか考えたそうですが、まずは行きつけのサービス工場に連絡してみたという事です。
お客様の車を持ち帰りサービス工場でブレーキを分解すると、思った通りリアのドラムブレーキが錆ていました。
見た目では酷く錆びてるようには見えませんが、よく見るとドラムブレーキの面に錆びで固着していた跡がありました。
ドラムブレーキは、ブレーキシューを油圧の力で押し広げてドラムローター面との摩擦で回転を止めようとするブレーキです。
ブレーキシューとは次のようなものです。
写真の矢印のブレーキシューが錆でドラムと固着していました。
ドラムブレーキはホイールの内側にありボルトで固定されています。
ドラムブレーキの錆が酷い場合には錆びついて固着する場合があるのです。
皆様のご意見やご質問、ご相談などコメントでお寄せ下さい。 わからない事や、最近気になる事など、 私でお応え出来る事であれば何でもお答えしますので、 お気軽にコメント欄またはにご記入ください。
なぜドラムブレーキの内部で錆びが起こったのか
今回の車両の場合、自宅のガレージで洗車をして走らせることをせずに約1週間ガレージに置いていた事が原因です。
そしてさらにこのユーザー様は、洗車好きの綺麗好きであり今回もタイヤやホイールを入念に洗われていたそうです。
その為にホイール周りに水を多くかけていたので、ドラムブレーキの内部まで水が入り込んだのだと思われます。
洗車でドラムブレーキ内部まで水が入り込むことは少ない事ですが防水ではないので、あまり水をかけ過ぎない方が良いと思います。
そして今回の車両はパーキングブレーキを効かせていなかったので、ブレーキの固着が酷くなったのです。
サイドブレーキ(パーキングブレーキ)を強く効かせていない車両の方が錆びによって固着しやすい場合がある。
ブレーキシューとドラム表面との隙間があるとその間に水が浸入してやがて錆びてしまします。
この場合、ブレーキシューとドラムの当り面全体が錆びてしまうという事です。
サイドブレーキを強く効かせておくと、ブレーキシューとの接地面にはに水が無い状態になるので錆の固着面積も小さくて済みます。
車両を動かす時に錆びていても簡単に剥がれると思いますし、少し錆びた位なら気付かずに車を発進できていると思います。
ブレーキの錆付く原因は洗車だけではありません。
冬場の道路に使用される融雪剤や凍結防止剤なども錆の原因となります。
凍結防止剤は塩ですので金属が錆びるのが早くなります。
自動車の錆を防止するには水に濡れた状態を少なくすることが望ましいので、出来るだけ早く乾かしましょう。
洗車後に錆びないようにするにはどうしたらいいの?
下記の「まとめ」で書いています。
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ディスクブレーキとドラムブレーキのサビかたの違い
軽自動車や小型自動車に多く使われているドラムブレーキとはどんなブレーキなのか?
上記の文章でも書いていますが、ブレーキドラムにブレーキシューを押し当てる事によって摩擦を起こす構造となっています。
ブレーキシューはブレーキドラムの中に入っていますので外から見る事は出来ません。
ブレーキ内部には空気や水の侵入も少ないですが、一度水などが入ってしまえば抜けにくい構造であり乾きにくいのです。
洗車の時などにドラムブレーキへ水をかけ過ぎると内部に水が入り、その水分がドラム内部に溜まってすぐには乾かずに錆びてしまいます。
一方ディスクブレーキはどんな構造をしているのか?
ディスクブレーキは、金属の円盤(ディスク)をブレーキパッドという摩擦材で挟み込み回転を止める構造となっています。
その為ドラムブレーキと違いブレーキの金属が表に出ていて水が付きやすいし、外からも見える構造となっています。
金属部分に水が付いたり雨がかかったりと外の影響を受けやすいのですが、自動車を動かせばディスクの回転で水も飛ばされるし直ぐに乾きます。
外の空気にもさらされているので、走行しなくても風が当たれば水も乾きます。
ディスクブレーキは金属がむき出しの分錆びやすいようですが、乾きも早いので錆の度合いは小さくて済みます。
軽い程度のサビですのでブレーキパッドの摩擦ですぐに取れます。
そんなディスクブレーキでも長期間動かさずに放置しておくと、ディスクの表面も錆びますしブレーキパッドとディスクの接地面でサビて固着してしまいます。
長期間放置の場合は、ディスクブレーキの方がドラムブレーキに比べて錆の進行が速くなります。
金属部分が外にさらされているので雨水や湿気などで錆びてしまいます。
長期間放置していた車両はこのようにディスクローターが錆てしまいます。
これが酷くなるとブレーキローター研磨や交換が必要となり高額な出費が必要となります。
また最近では、水害やゲリラ豪雨などが多くあります。水たまりになった道を走ったり、川になったような道を走った場合にはブレーキ内部に水が入りブレーキの効きが悪くなったりします。
ブレーキ内部に水が入ったままで置いておくと錆が進行して大変な事になると思います。
きれいな水であればいいのですが、災害の水は泥など様々な不純水が侵入する事になります。
当然ブレーキには悪影響をを及ぼすことになるのです。
災害時など水たまりの走行後は、自動車サービス工場で点検をされる事をお勧めします。
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まとめ ブレーキの固着予防
ではどうしたらブレーキの錆びは防げるのでしょうか?
簡単に言ってしまえば洗車後に自動車を走らせてブレーキを使って、ブレーキの熱で乾かしましょう。
普通に走っていただければOKです!
良くないのが、洗車をしてそのままガレージに置いておくという事です。
今回のお客様のように、洗車は自宅の車庫で行なってそのまま1週間放置していたのでブレーキも錆びますよね。
皆様も洗車後には軽く走っていただける事をお勧めします。
ゲリラ豪雨や災害時に水の中を走行した場合は、通常入らない所に水が浸入している事がありますので、出来るだけ早く自動車サービス工場で点検をしてもらった方が良いかと思います。
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