新車の残価設定型クレジットではお得になる車と、そうでない車とあるのはご存知でしょうか。
残価設定型クレジットはプランの組み方次第で、新車を購入するユーザー様がお得になったり損をしたりする場合があります。
ユーザー様にあった最適なプランとはどの様なものなのでしょうか?
そして、ユーザー様のライフプランに合った残価設定型クレジットの組み方とは、どのよにすれば良いのでしょうか。
ここ数年前から当たり前のように残価設定型クレジットを利用される方が増えてきました。
皆様は残価設定型クレジット(以後、残クレ)を利用されたことはございますでしょうか。
月々の支払い金額が少なくて済むので便利なクレジットですが、ご購入される車種や支払い方法によっては最終支払いの時に「この車で失敗だった」とか、「このプランは失敗だった」など思われたご経験はありませんか。
「快適に支払いもできてお得でしたよ」という方は良かったのですが、中にはそうでない方もあるもではないでしょうか。
今回はそんな残クレの損をしない方法、お得に支払い出来る方法などをお伝えしようと思います。
「残クレ」ってどんなクレジットなの?
皆様も「残クレ」って知っている方も多いと思いますが、残クレを利用したことがない人や、内容が良くわからない方に簡単ではありますが「残クレ」についてご説明しようと思います。
残価設定型のクレジットになるのですが、ローンの所要資金を全額返済するのではなく、最終支払月に車の買取保証金額(「残価」つまり支払いを残した部分)を除いた金額を月々で割って返済するというクレジットです。
簡単に言いますと、クレジットを契約する時に予め下取り金額を設定しておいて、下取り金額の部分を省いた残りを月々で割るという返済方法になります。
なので、車購入の所要資金を100%の支払いではなく、残価にもよりますがおおよそ50%~70%位の支払いで済むので、月々の支払い金額が少なくて済むのです。
残クレを利用すると、自動車の購入でワンランク上の車種を購入することが出来たり、数年後に車種を変更する事が出来るので便利なクレジットではないかと思います。
残クレの簡単な概要はこのようなものになります。
各クレジット会社が同じような内容になっていますが細かなオプションなどが違ってくるので、もっと詳しくお知りになりたい方は、各自動車メーカーのホームページ等で確認してみてください。
残クレというものは基本的にには新車の購入で利用されます。
簡単に支払いパターンを「残クレ」と「通常クレジット」のシュミレーションをしてみます。
例えば、新車のコンパクトカーでの場合
3年で36回払い、頭金なし、ボーナス払いあり
所要資金238万円
月間走行距離1000Km
実質年率3.5%の条件の場合
「残価選定型クレジットの場合」 (表1)
初回お支払い額 | 44,279円 × 1回 |
月々お支払い額 | 41,600円 × 34回 |
ボーナス加算額 | 50,000円 × 6回 |
お支払い総額 | 2,547,929円 |
分割払い手数料 | 167,929円 |
残価率 | 41% |
最終回残価金額 | 789,250円 |
「通常クレジットの場合」 (表2)
初回お支払い額 | 64,089円 × 1回 |
月々お支払い額 | 61,300円 × 35回 |
ボーナス加算額 | 50,000円 × 6回 |
お支払い総額 | 2,509,589円 |
分割払い手数料 | 129,589円 |
上記の2つのパターンは「残クレ」と「通常クレジット」ですが、月々の支払い金額が約2万円の違いが良くわかりますよね。
同じクレジットでも残価を省く事で月々の金額が少なくなり、支払いも楽になるという事です。
残クレが通常クレジットと違う所は、最終支払い月に乗っている車両をどうするか決めなくてはいけません。
残クレの契約が終了する時に乗っている車両を乗り換えるのか、返却するのか、残価金額で自己購入するかを決める事になります。
簡単な説明ではありますが、これが「残クレ」の内容になります。
残クレでのメリット & デメリット
新車購入で利用できる「残クレ」は多くの方がご利用されています。
月々の支払い額も少なくて済みますし、下取り保証金額もあったりするので便利に使う事ができます。
そんな「残クレ」でもメリットもあればデメリットもあります。
皆様も知っている事や知らなかった事もあると思いますので、簡単にわかりやすくピックアップしてみようと思います。
残クレでのメリット
① 月々の支払い金額が少なくできる
契約時に予め買取保証金額(残価金額)を決めて、残価を省いた金額を月々で割るので金額が少なくなる
② ワンランク上の車種・グレードが買えるようになる
下取り金額を省いているので月々の支払い金額が少ない分、欲しい車が買えるようになる。
通常クレジットのように払い切の場合は、全額を月々で割るので1回分の金額が大きくなり欲しいものも我慢する事となる。
③ カーライフと自分のライフ設計が出来る
残クレの契約では3・4・5年という利用契約となります。
例えば、3年後に子供が小学校に入学なのでもう少し大きなミニバンが欲しくなるかな?
という方の場合は、3年契約で残クレを組んで3年後に車両を返却し、新しい車を購入することが出来ます。
④ 下取り・買取保証金額が設定されている
最終回支払いの契約終了時に車両を返却できる。その時に規約条件内であればお金を支払うことなく車両を返却することが出来ます。
規約条件内で収まる車両、つまり無事故や傷の状態・走行距離などが範囲を越えなければメリットとなります。
残クレでのデメリット
① 車種によって下取り金額を損している場合がある
例えば、新型車などの購入で残クレの下取り保証金額を設定しますが、まだ中古車市場に出回っていない車両であり相場が安定していない(相場が無い)時に下取り金額を設定して残クレ契約となりますが、その車が3~5年後に中古車市場ですごく人気があり中古車相場も非常に高値で取引される車両だった場合に、残クレ契約時の残価金額が低く設定されている事となります。
つまり新型車の中古車市場は、数年後にどうなるか予想が付きにくいものなのです。
簡単に言いますと、新型車の残クレ契約時の下取り設定金額が、契約満了の下取り相場金額より低い設定金額となっているので実際には差額が生じてしまうという事です。
ややこしい話ですが、残価設定金額と下取り金額(買取相場)との関係は様々なケースがあるので、一概にお得になるかはわかりません。
裏技の例えですが、残クレ契約終了時にその車を自分で買取って自分のものにして、その車を買取業者に売った方が得になる場合があるという事です。(これは裏技です)
自動車販売店では残クレの下取り車はお店の仕入車になるから、次に中古車として販売するのに安く仕入する事が出来るという事です。
これが残クレの設定金額が、実際の中古車相場より低い金額である場合、お客様に返すことなく販売店は安く仕入することが出来ます。
また、良心的な販売店・営業マンであれば、残価設定額より下取り価格(買取相場)に差額がある場合、上乗せして下取りしてくれるかもしれませんね。
私の場合は上乗せ下取りする事が多いです。(余談)
この部分はデリケートな事なのでお店によって違いはありますので、良心的なお店選びをお勧めします。
② 金利手数料は同じ利率でも通常クレジットより高くなります
残クレでは購入車両に残価金額を設定します。
その残価額にも金利が乗ってくるので、同じ支払い回数でも金利手数料は通常クレジットの手数料より高い金額となります。
このページの最初の所で触れました支払いパターンのシュミレーション表を見て頂くとわかりやすいと思います。
図1は残クレの支払いパターンです。
167,929円の金利手数料になっています。
これは残価金額にも利息が乗って計算されているからです。
図2は通常クレジットの支払いパターンです。
129,589円となっています。
その差額は38,340円になります。
同じ支払い回数でもこれだけの金額が違ってきます。
これを高いと思うか、安いと思うかはユーザー様次第ですが、月々が楽になるのであれば仕方ないかなぁと思うのは私だけでしょうか。
③ 事故などで修復歴になった車両は返却する時に追加金額が必要になる場合がある
残クレの契約が終了時に車両を返却する場合は、まず返却前に査定をします。
査定をして、ある程度の減点免除はあるのですが、それを超える減点に関してはユーザー様実費負担となります。
買取保証となっていますが返却には条件があります。
外装・内装の減点及び走行距離の超過などで下取りをする時に追い金が必要になる場合があるのです。
例えば、残価金額が100万円の車両を返却するために査定したとします。
その車両は事故歴があり査定で25万円分の減点があったとします。
ある契約で10万円分の減点まで免除だった場合、差し引き15万円の差額が出来ます。
その差額15万円を返却時に支払わなくてはいけないという事なのです。
これは修復歴でなくても走行距離や内外装の程度が悪ければ差額が出て追い金となります。
残クレの契約時には、こういった細かな内容条件をシッカリと聞いて理解しておかなければならず、曖昧に理解していると後々のトラブルにもなりうる可能性があります。
残クレのメリット・デメリットは色々ありますが、内容をシッカリと理解して契約する事をお勧めします。
販売店やクレジット会社は、お客様向きにはデメリットの部分を言いませんので、良い部分も悪い部分もよく理解しておく事が重要だと思います。
中古車市場で不人気車こそ残クレで!
残クレを利用する上で、中古車市場で人気のない車両こそ残クレを利用した方がいい場合があります。
例えば、人気の薄い小型セダンは3年後に下取りに出した時に、思ったより金額が低かったなんて事はよくあります。
実際に新車で販売時に200万円だった車でも、3年後には50万円しか付かないケースもありました。
他には4WDを買うのが一般的な車両で、2WDの車両は殆ど売れない人気のない2WDを買ってしまった場合も下取り金額が極端に低くなります。
こういった中古車市場で不人気の車こそ、残クレで買取保証金額を確保しておくのも一つの方法です。
残クレの残価金額が実際の中古車相場より高ければ、残クレを利用する方がお得になります。
こういうケースは少ないかもしれませんが、オートローンを契約しようと思われる方はどの方法がお得になるのか、販売店の営業マンによく相談されることをお勧めします。
新車ディーラーが残クレを勧める訳は
新車ディーラーは残価設定型クレジットを強く勧めて来ると思います。
新車ディーラーに商談に行った時に、
「ローンで新車を購入しようと思っています」
なんて事を言うとすぐに販売店からは
「残クレを利用する方がいいですよ」
「月々の支払いも少なくて済みますし、3年後・5年後の買取保証もありますよ」
「クレジットで新車を買うなら残クレですよ!」
と言う風に残クレを勧めてくるのではないでしょうか。
なぜ残クレを勧めてくるのでしょう?
それは販売店側から物事を考えると、
数年後に販売した車両が下取りとして戻ってくるからです。
そして、次にまた新車が売れるのです。
下取りした車両は中古車として再販できるからです。
中古車の仕入れで悩まなくても、時期が来れば仕入れ車が入ってくるという事です。
これを繰り返せばすごく良いサイクルで車が販売できるのです。
なので新車ディーラーでは残クレに力を入れてお客様に勧めてくるのです。
今までの内容では販売側からの思いですが、皆様はユーザー様だと思いますので自動車を使う側がお得になる方法が知りたいのではないですか?
一つこのような方法もあります。
お得になるかどうかは車両や時期によって変わりますのでわかりませんが、契約が終了して車両を返却する前に検討してみてください。
それは、残クレでは乗り換える時に車両を販売店に返却する事となりますが、乗り換えるとなると同じメーカーの車両を買うという事になります。
今まで乗っていた車両とは違うメーカーの車が欲しい場合はどうしたらいいのでしょう?
必ず同じメーカーや、同じ販売店で残クレ契約で乗り換えなければならない事はありません。
違うメーカー車種が欲しければ、そちらのお店に行けばいいのです!
残クレ契約途中でも、別の販売店でも、下取り車として買い取ってくれると思います。
残クレ途中でも違うメーカーの車種に乗り換えるのは可能です!
下取り金額さえ合えばどうにでもなると思います。
それと、残クレで設定した残価金額(残債額)より高い金額で買取ってくれるのであれば、そちらで売ってしまえばいいのです。
自動車販売店でも、買い取り専門店でもどちらでも買取金額さえ合えば、下取り・買取はしてもらえると思います。
私の商談でも時々ありますが、他の販売店で残クレ契約されていて私のお店で車を買ってもらった方もいます。
その時は残価金額(残りの支払い)よりも高い下取り金額で買取させて頂きました。
残クレで買ったお店で乗り換えをしていたら、プラスαの下取り金額はなかったことでしょう。
残価金額の範囲内で返却になったのではないかと思います。
残クレの支払い途中でも他メーカー車に乗り換える事は可能ですので、下取り値の高いお店で商談されるとお得に乗り換える事が出来ると思います。
残クレについてのまとめ
残クレに関して色々書いてきましたが、「一体何がお得になるの?」
と言う方法はありません。
私意て言うなら、残クレ契約で乗っている車両の乗り換え時には、乗り換え商談する前に買取店で無料査定を行ってください。
残価設定金額(残債額)より高く買取ってもらえる場合は、その時に売ってしまって新しい車に乗り換えましょう。
これは営業マンをしている私からの裏技ポイントです!
ユーザー様それぞれが同じではないので、どの方法がお得になるかを一言では言えませんが、残クレで車を買う事に損をしないようにすることが良い方法だと私は思います。
残クレの契約内容をシッカリと理解して、ユーザー様に最適なパターンで組まれるのが一番です。
営業マンの言いなりにならずに、いろんなパターンの試算をしてもらう方が良いかと思います。
そして人気の車種なら他店で買取査定金額(下取り金額)を出してもらうようにする。
不人気の車両なら買ったお店で契約終了時に車両返却する。そして乗り換える。
最終的には良心的なお店で自動車を買われる事をお勧めします。
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