ガソリンエンジンに必要なスパークプラグの交換時期ってご存知ですか?
「日頃のメンテナンスは自動車販売店に任せているので、スパークプラグの交換時期なんて知りませんよ。」
とか、
「イリジウムプラグが入っているので10万Kmまで交換しなくても大丈夫ですよ」
なんていう方が多いのではないでしょうか。
チョット待ってください。
どんな車でもイリジウムプラグなら走行距離10万Kmまで使用できると思わないでください。
クルマの種類や排気量で交換時期は違ってくるのです。
何故なのかという事をこれからお伝えしようと思います。
イリジウムプラグの寿命は?
イリジウムプラグの寿命はプラグの種類によって違いがあります。
日本製のイリジウムプラグでは大きく分けて2種類あります。
スパーク部分の電極がイリジウムと白金のレアメタルを使用した両側貴金属タイプと、片側貴金属タイプとあります。
片側貴金属タイプは、中心電極がイリジウムになり、外側電極には貴金属は無くて細くテーパーカットする事で火花を集中させるようになっています。
イリジウムプラグの片貴金属タイプは、
普通車(2000cc以上)で約2万Kmが交換距離目安
軽自動車で、約1万Kmが交換距離目安
現在は更に交換距離目安12万Kmまで伸ばせるプレミアムタイプも販売されています。
※両側・片側貴金属で、どちらも使用状況や車の特性によって交換距離は違ってきます。
※上記の内容はNGKスパークプラグ/NTKテクニカルセラミックス製品サイトを参考に記載いたしました。
今現在では多くの国産車がイリジウムプラグを採用していて、メーカー推奨交換が新車から10万Kmが交換目安になっている乗用車が多いのではないかと思います。
国産車では両側貴金属タイプのイリジウムプラグを採用されているようです。
ちなみに軽自動車はイリジウムプラグの交換時期が、自動車メーカー推奨交換は7万Kmとなっているものが多くあります。
自動車用スパークプラグの種類
自動車用ガソリンエンジンではスパークプラグが必ず必要で、プラグがないとエンジンを動かすことができないのです。
自動車用スパークプラグには種類があり、これから4種類のスパークプラグをご紹介します。
これが従来からある普通のプラグです。
メーカーによってはグリーンプラグ(レジスタープラグ)とも言います。
耐久性を持たせるために中心電極が太くなっています。そしてスパークを集中させるために中心電極がV字にカットしてあり、材質はニッケル合金となっています。
こちらが白金(プラチナ)プラグです。
イリジウムプラグが世に出るまでは、この白金(プラチナ)プラグが主流でした。
少し古いタイプのプラグですが、当時でも交換距離目安は10万Kmになってました。
中心電極が白金で、外側電極に白金のチップが接合されていて耐久性を持たせています。
今やこれが主流となっています、イリジウムプラグです。
中心電極の先端がイリジウムの貴金属が接合されています。
そして耐久性を持たせるために外側電極に白金チップが接合されています。
中心電極をイリジウムにする事で白金電極よりも細くできて、より強いスパークを発生させることが出来ます。
外側電極には白金(プラチナ)が埋め込まれているのがわかりますでしょうか。
これは使用済みのイリジウムプラグです。
軽自動車で約6万Km走行した状態です。
中心電極の先端が丸くなっているのが見えるでしょうか。
そろそろ交換時期になっていますよね。
これ以上減っていくと、電極の火花ギャップが広がって着火性能が落ちていきます。
外側電極の白金も減っていきます。
イリジウムプラグでも軽自動車での使用は10万Kmまでは持ちません。
自動車整備のメカニックでなければスパークプラグの電極を見る事はないと思うので、一般の方にも解りやすいように、手持ちのプラグを写真で撮ってみました。
写真をクリックすると拡大して見れますので、ご興味のある方はじっくり見てみて下さい。
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軽自動車のイリジウムプラグは10万Kmまでもたない!
軽自動車のイリジウムプラグの交換目安は、普通自動車の半分の距離になると言われています。
普通車で10万Kmが交換距離目安なっているものであれば、軽自動車では5万Kmになるという事です。
これは普通車より軽自動車はエンジン回転数が高いためで、スパークプラグの点火回数も多くなるから交換目安の距離も少なくなるという事です。
例えば、2400ccで4気筒の普通車であれば、時速60Kmで定値走行しているとエンジン回転数は約1500rpmくらいになるかと思います。
軽自動車3気筒660ccで時速60Km定値走行で、エンジン回転数は約2500rpmは回転していると思います。
同じ速度で走っていても普通車と軽自動車ではエンジン回転数の違いがあります。
さらに軽自動車なら加速の時はエンジン回転を上げて加速するので普通車よりも多く回転させている事になります。
4サイクルエンジンでは、2回転でスパークプラグが1回点火する仕組みになっていますので、回転数が多いという事はスパークプラグの点火回数も多くなるという事になり、同じ距離を走っても軽自動車は点火回数が普通車に比べると多くなり寿命が短くなります。
スパークプラグの電極部分が減ってきて着火性も落ちてくるので、自動車の燃費や加速性能にも影響してくることとなります。
軽自動車や小型車の小排気量のエンジンは、常用回転が多くなるのでスパークプラグの交換目安も距離が短くなりますので、早めに交換される事をお勧めします。
イリジウムプラグを使用した軽自動車では、メーカー推奨交換距離が7万Kmとなっている車両があるのではないかと思います。
自動車メーカー推奨は7万Kmで、プラグメーカー推奨は5万Kmが交換目安と言っています。
軽自動車では5万Kmくらい走行すると、「そろそろ交換時期ですよ」と思ってもらった方がいいかと思います。
自分の車のスパークプラグを交換できる方は、ご自分で交換してみても良いかもです。
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まとめ
単にイリジウムプラグと言いましても全てが長寿命ではないという事です。
一般乗用車で使用するタイプや、レースやスポーツ車で使用するタイプは同じイリジウムプラグでも違うものを使用しています。
使用用途によって使われるイリジウムプラグも種類が違いますし、使用する寿命も違うものになります。
使用される車に合った製品を使うことで、最適なパフォーマンスが得られるという事です。
私の意見ではありますが、イリジウムプラグは自動車メーカーが推奨している交換距離目安より少し早めに交換されることがいいのでないかと思っております。
そして軽自動車であれば、なおさら早めに交換しておく方がよいかと思います。
ご自分の愛車はどのくらいの距離を走行しているかチェックしてみてください。
そして交換された事があるかどうか、整備記録簿を見ておくのもよいかも知れません。
知識不足でマイカーを壊してしまった事など
Photo/Illustration: 無料写真素材なら【写真AC】
Photo: フレディ(ブログ運営者)
両側貴金属タイプは、中心電極にイリジウムを使用して、外側電極に白金合金チップを接合して耐久性を持たせたものになります。
イリジウムプラグの両側貴金属タイプは、
普通車(2000cc以上)で約10万Kmが交換距離目安
軽自動車で、約5万Kmが交換距離目安